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韓国で施術後に問題が起きたら:事前に確認したい保険、相談窓口、紛争調停の流れ

韓国で施術や治療を受けたあとに問題が起きたら、まず記録を持って施術を受けた病院に連絡し、公的な相談窓口を経て、韓国医療紛争調停仲裁院に調停を申請できます。予約前に確認したい病院側の保険と海外旅行保険、外国人の申請方法、法律で定められた期限をまとめました。

韓国で施術や治療を受けたあとに問題が起きたと感じたら、まず施術を受けた病院に記録を添えて連絡し、やりとりした内容を文章で残しておくことが出発点です。病院との話し合いで解決しないときは外国人患者向けの公的な相談窓口に助けを求めることができ、その次の段階として韓国医療紛争調停仲裁院に調停を申請できます。外国人も申請でき、海外に住んでいる場合はメールかファクスで受け付けています。そして、この流れを実際に活かすには、予約の前に2つのことを確認しておく必要があります。病院が外国人患者誘致医療機関として登録されているか、そして自分の海外旅行保険が予定している施術とその合併症にも適用されるか、です。

この記事は法律上の助言ではなく、公的な資料をもとにまとめた一般的な情報です。Mediportは医療機関ではなく、医療紛争で誰に責任があるかを判断しません。診療費は医療機関が決めるもので、Mediportは金額を決めたり、比較したりしません。個別の事案については、下に挙げた公的機関や法律の専門家にご相談ください。

予約の前に:病院側の保険と自分の保険

韓国で外国人患者を受け入れようとする医療機関は、「医療海外進出及び外国人患者誘致支援に関する法律」(医療海外進出法)第6条にもとづき、市・道知事に登録しなければなりません。登録要件のひとつが、医療事故賠償責任保険か医療賠償共済組合への加入です。もうひとつは、外国人患者を受け入れる診療科ごとに、その科の専門医を1人以上置くことです(法令で定める専門科目にあたらない診療科は除きます)。登録は3年ごとに更新が必要です。そのため登録の有無は、「問題が起きたときの賠償に備えた保険や共済がある病院か」を見きわめる公的な目安になります。登録の確認方法は、韓国のクリニックが外国人患者の受け入れ登録をしているか確認する方法にまとめています。

同じ法律は、登録医療機関に案内の義務も定めています。第8条は、外国人患者に対して、診断名、治療方法、起こりうる副作用、診療契約書と予想される診療費、そして医療事故が起きたときの紛争解決の手続きを、別に作成して知らせるよう求めています。予約の前に「紛争解決の手続きについての案内を先にいただけますか」とたずねるのは、失礼な質問ではありません。法律が案内するよう定めている内容です。病院と患者をつなぐ誘致事業者も登録の対象で、登録には債務の履行を担保する保険への加入が必要です(同法第6条第2項)。

自分の側の保険も見ておきましょう。英国のNHSは海外での美容外科についての案内で、旅行保険は通常、手術で問題が起きた場合には適用されないと説明しています。米国のCDCも、海外での施術後に合併症を治療する費用は大きく、自国の健康保険で支払われない場合があると案内しています。保険の約款の免責事項に、予定している施術、美容目的の施術、その合併症が含まれていないかを確認し、分かりにくければ保険会社に文書で問い合わせて回答をもらっておいてください。

予約前に確認することどこで確認するかなぜ大切か
病院が外国人患者誘致医療機関として登録されているかMedical Korea公式サイトの登録医療機関検索、病院に登録番号を問い合わせる登録要件に医療事故賠償責任保険か医療賠償共済組合への加入が含まれる
院内に登録証が掲示されているか来院時に受付付近で法律が登録証を誰でも見られるように掲示するよう定めている(第8条第1項)
紛争解決の手続きの案内を受けられるか病院に文書で依頼する登録医療機関はこの内容を外国人患者に知らせなければならない
紹介業者(誘致事業者)が登録されているかMedical Korea公式サイトの登録誘致事業者検索登録要件に履行を担保する保険への加入が含まれる
海外旅行保険が予定の施術と合併症にも適用されるか約款の免責事項、保険会社の文書での回答旅行保険は通常、手術に関する問題には適用されない
帰国後に受ける治療に保険が適用されるか自国の健康保険、保険会社合併症の治療は多くの場合、帰国後に続く

問題が起きたら、この順番で

症状が急を要する場合は、紛争の手続きよりも治療を優先してください。韓国にいるなら近くの救急外来へ、帰国後なら現地の医療機関を受診してください。下の順番は、応急の治療を受けたあと、または急ぎではないものの結果や経過が気になるときのためのものです。

問題が起きたときの流れ:受診した病院への連絡、記録の準備、公的な相談窓口、紛争調停
  1. 施術を受けた病院に連絡し、状況を伝えて説明を求める
  2. 診療記録、領収書、メッセージ、写真などの記録を集める
  3. 病院との解決が難しければ、外国人患者向けの公的な相談窓口に相談する
  4. 必要なら韓国医療紛争調停仲裁院に調停か仲裁を申請する

すべてのケースが4まで進むわけではありません。1の段階で、経過観察の診察の日程や追加の説明によって解決することもあります。ただ、1の段階から記録を残しておけば、3や4が必要になったときに一から集め直さずにすみます。

最初の連絡は施術を受けた病院へ、文章に残しながら

その施術の記録と経過を手元に持っているのは、施術を担当した医師や医療スタッフです。連絡するときは、いつからどんな症状があり、いまどんな状態かを日付とともに書き、同じ条件で撮った写真があれば一緒に送ります。そして、何を望んでいるかをはっきり書きます。経過観察の診察の日程、帰国後に現地の医師に見せる診療情報提供書や診断書、次にすべきことについての説明などです。

電話や通訳を介した会話だけで終わらせず、大事な内容はメッセージやメールでもう一度送ってもらってください。口頭で聞いた説明は、あとでお互いの記憶が食い違うことがあります。感情が先に立ちやすい場面ですが、事実と日付を中心に書いた文章は、のちにどの窓口に持っていっても役に立つ資料になります。

記録を集める:何を、どうやって

韓国の医療法第21条は、患者が自分に関する記録の閲覧や写しの交付を求めることができ、医療機関は正当な理由がなければ拒めないと定めています。反対に、医療機関は患者以外の人に記録を見せたり写しを渡したりできません。家族や患者が指定した代理人が代わりに請求するには、患者本人の同意書と、親族関係や代理権を証明する書類をそろえる必要があります(同条第2項・第3項)。診療記録の写しは、相談窓口でも調停の手続きでも基本の資料になります。

集めておきたいのは次のものです。診療記録と検査結果の写し、診療費の領収書、診療契約書や同意書など署名した書類、予約から現在までに病院とやりとりしたメッセージ、日付の残った経過写真、処方せんと服用した薬のリストです。帰国後に現地で受診した場合は、その記録も一緒に保管します。韓国にいるうちにもらっておきたい書類は、帰るときに持ち帰る記録で詳しく確認できます。

ひとつ前もって知っておきたい点があります。韓国医療紛争調停仲裁院にメールで申請する場合、書類は韓国語で作成し、英語の書類には韓国語訳を添える必要があると案内されています。記録を集める段階から韓国語の原本も一緒にもらっておくと、訳す量が減ります。

助けを求められる公的な窓口

病院との話し合いで解決しないとき、外国人患者がまず相談できる公的な窓口があります。韓国観光公社と韓国保健産業振興院が運営するMedical Korea公式サイトでは、Medical Korea Information Centerが案内されています。ソウル駅の空港鉄道地下2階と仁川国際空港第1ターミナルにあり、韓国の医療機関を利用する際の困りごとの相談、医療に関する苦情や紛争の相談、韓国医療紛争調停仲裁院への取り次ぎ支援、違法なブローカーについての相談を行うと書かれています。電話相談(Medical Call)は+82-2-1577-7129、韓国時間で毎日9時から18時までです。ソウルのセンターは英語・中国語・日本語・韓国語、仁川空港のセンターはこれにロシア語を加えて案内しています(2026年10月時点の公式サイトによる)。

韓国医療紛争調停仲裁院にも独自の相談センターがあります。公式サイトによると医療紛争相談センターは1670-2545(平日9時から18時まで)で、海外からは+82-2-1670-2545または+82-2-6210-0080と案内されています(英語サイト下部の表記)。英語サイトからは英語の調停申請書の様式をダウンロードできます。電話番号や受付時間は変わることがあるので、連絡する前にそれぞれの公式サイトでもう一度確認してください。

韓国医療紛争調停仲裁院の調停はどう進むか

韓国医療紛争調停仲裁院は、「医療事故被害救済及び医療紛争調停等に関する法律」(医療紛争調停法)にもとづいて、医療事故による紛争を調停・仲裁する機関です。外国人患者も申請できます。公式の英語案内によると、韓国に住む外国人患者はオンライン、メール、ファクスで、海外に住む外国人患者はメールかファクスで申請します。申請書、添付書類、機微情報を含む個人情報の収集・利用に関する同意書、身分証の写しを提出し、本人以外が申請する場合は委任状と関係を証明する書類も必要です。申請手数料があり、手数料の支払いが確認されてから受け付けになると案内されています。手数料の返金を受ける口座には韓国の銀行口座を届け出ることになっており、海外の口座を届け出た場合、送金や為替レートによって生じる差額は補てんしないと書かれています。法律は、外国人などの場合、当事者から書面で代理権を受けた人を代理人に選任できると定めています(第27条第2項)。

手続きの大まかな流れはこうです。申請が受け付けられると、仲裁院が相手方の病院に申請書を送ります。病院が受け取った日から14日以内に調停に応じると通知すれば手続きが始まり、通知しなければ申請は却下されます。ただし、死亡、1か月以上の意識不明、法律で定める重度の障害にあたる医療事故は、病院の同意がなくてもすぐに手続きが始まります(病院は法律で定める理由があれば14日以内に異議を申し立てられます)。病院の参加意思の通知に関するルールは、2026年5月の法改正で変わる予定です。2027年5月27日からは、病院が14日以内に調停に応じないと通知すれば却下され、通知しなければ調停に応じたものとみなされます。すぐに手続きが始まる対象にも、高リスクの必須医療行為によって生じた医療事故が加わります。手続きが始まると、鑑定部が医療事故を鑑定し、調停部がその意見を考慮して調停決定を行います。途中で双方が合意すれば、その内容で終えることもできます。

段階法律で定められた期間根拠(医療紛争調停法)
調停の申請医療事故の原因となった行為が終わった日から10年、損害と加害者を知った日から3年以内第27条第13項
病院の参加意思の通知申請書を受け取った日から14日以内(通知がなければ却下、死亡・重い傷害などは自動的に開始)。2027年5月27日からは、拒否の通知がなければ応じたものとみなす第27条第8項・第9項
鑑定書の作成手続き開始日から60日以内、1回に限り30日まで延長可第29条
調停決定手続き開始日から90日以内、1回に限り30日まで延長可第33条
決定に同意するかどうかの通知決定書を受け取った日から15日以内、意思表示がなければ同意したものとみなす第36条第2項

表の60日・90日は法律で定めた処理期限で、実際にかかる平均的な期間ではありません。後遺障害の診断にかかる期間など、一部の期間はこの期限に含めないため(第42条の2)、実際にはもっと長くかかることがあります。

表の最後の行は、海外にお住まいの方が特に注意したいところです。決定書を受け取った日から15日以内に返事をしないと同意したものとして扱われ、双方の同意で成立した調停は裁判上の和解と同じ効力を持ちます(第36条)。連絡を受け取るメールアドレスと住所を正確に書き、こまめに確認してください。

あわせて知っておきたいことがいくつかあります。すでに裁判所に訴えを起こしていたり、同じ件で韓国の消費者紛争調停委員会に調停を申し立てていたりすると、仲裁院への申請は却下されます(第27条第3項)。反対に、調停を経ずに直接訴訟を起こすこともできます(第40条)。双方が調停部の決定に従うことに書面で合意すれば仲裁を申請でき、仲裁判断は確定判決と同じ効力を持ちます(第43条・第44条)。どの道が合うかは事案ごとに違うため、相談センターや法律の専門家と相談して決めてください。

Mediportがしていること

Mediport(メディポート)は、ソウルにある政府登録の外国人患者誘致事業者です(登録番号 A-2026-01-01-07030、株式会社ポートゾーン)。予約の段階では病院の登録状況を確認し、紛争解決の手続きの案内や診療契約書など、先にもらっておきたい書類を病院にお願いします。施術のあとに気になることが起きたら、ご希望の言語でお話をうかがって施術を受けた病院に伝え、ご本人が診療記録の写しを請求する方法をご案内し、上に挙げた公的な窓口がどこにあるかをお知らせします。私たちが患者さんの代わりに記録を取り寄せることはありません。医療上の判断や責任についての判断は医療スタッフと公的機関が行うもので、私たちが代わりに結論を出すことはありません。

よくあるご質問

Q. 外国人も韓国医療紛争調停仲裁院に調停を申請できますか?
A. 申請できます。公式の英語案内によると、韓国に住む外国人患者はオンライン、メール、ファクスで、海外に住む外国人患者はメールかファクスで申請します。書類は韓国語で作成し、英語の書類には韓国語訳を添える必要があります。申請手数料があり、支払いが確認されてから受け付けになります。
Q. 施術後の合併症の治療費は、海外旅行保険で支払われますか?
A. 保険によって異なりますが、英国のNHSは、旅行保険は通常、手術で問題が起きた場合には適用されないと案内しています。約款の免責事項に、予定している施術、美容目的の施術、その合併症が含まれていないかを予約前に確認し、分かりにくければ保険会社に文書で問い合わせて回答をもらっておいてください。
Q. 帰国したあとでも調停を申請できますか?
A. 海外に住む外国人患者は、メールかファクスで申請できます。医療紛争調停法は、医療事故の原因となった行為が終わった日から10年、損害と加害者を知った日から3年以内に申請するよう定めています。調停決定を受け取ってから15日以内に同意するかどうかを知らせないと同意したものとして扱われるので、連絡を受け取るメールをこまめに確認してください。
Q. 外国人患者誘致医療機関として登録された病院は、何が違うのですか?
A. 医療海外進出法第6条にもとづいて登録するには、医療事故賠償責任保険か医療賠償共済組合に加入し、外国人患者を受け入れる診療科ごとに専門医を1人以上置く必要があります(法令で定める専門科目にあたらない診療科は除きます)。また第8条により、診断名、治療方法、起こりうる副作用、診療契約書と予想される診療費、医療事故のときの紛争解決の手続きを、外国人患者に別に案内しなければなりません。登録は要件を満たしているという意味で、政府が診療の結果を評価したという意味ではありません。
Q. Mediportは病院との紛争を判断したり、解決したりしてくれますか?
A. いいえ。Mediportは医療機関ではなく、医療紛争での責任を判断しません。ご希望の言語でお話をうかがって施術を受けた病院に伝え、ご本人が診療記録の写しを請求する方法をお知らせし(ほかの人が代わりに受け取るには、患者本人の同意書と委任の書類が必要です)、Medical Korea Information Centerや韓国医療紛争調停仲裁院といった公的な窓口をご案内します。

本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。効果には個人差があり、診断・施術の適否は医師の判断によります。詳しくは無料カウンセリングでご相談ください。

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